バイオディーゼル燃料で走る町内コミュニティーバス

北海道石狩郡当別町のコミュニティーバスが、
2008年4月から、天ぷら油で造った
バイオディーゼル燃料を採用しています。

町内でBDFの原料を賄う試み

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当別町(北海道石狩市)の町内で運行しているコミュニティーバス「当別ふれあいバス」が、2008年4月から、使用済み天ぷら油から造ったBDFバイオディーゼル燃料)を燃料に使用しているとのこと。

「当別ふれあいバス」は2006年から運行を開始しており、2007年(平成19年度)からは、4月〜10月の期間に、廃天ぷら油製のBDFを使用しているそうです。

平成19年度に使用したBDFは24,000リットルに上ります(燃料費を前年比約52万円削減[2])が、新聞記事[1]によると、原料の使用済み天ぷら油の大半は、

・当別町内の商業施設
・江別市の企業

から回収しており、また4,000リットル分は購入してきたとのこと。

一方、一般家庭から回収する天ぷら油の量は、400リットルに留まっていたそうです。

そのため、コミュニティーバスを運営する「当別町地域公共交通活性化協議会」では、一般家庭から9,000リットルの天ぷら油回収を目標に立て、バスや学校・商店での天ぷら油回収実行に取り組むとのことです。

ちなみに、当別町内のみで、「当別ふれあいバス」で使用するバイオディーゼル燃料を賄うことが可能になった場合、バイオディーゼルを使用しないで運行する場合と比較し、約80万円の費用節約になるとのこと。

地域の足であるコミュニティーバスの燃料を、地域内から得られる原料で賄うことができたとしたら、地域の自立や経済的な面で、かなり頼もしいことに感じられます。


(参考)
・[1]北海道新聞2008年10月16日(木)朝刊26面(石狩)記事「廃天ぷら油 車内で回収 当別のバイオ燃料コミュニティーバス 来月から 学校や商店でも 持参の町民にバス券配布」
・当別町コミュニティバス(愛称:「当別ふれあいバス」)平成20年4月1日より、3年目の実証運行を開始しました(※「当別町」サイト内)
 http://www.town.tobetsu.hokkaido.jp/kikaku-bus01.htm
・[2]当別ふれあいバス 「ふれバ」のお知らせ(※PDFファイル)
 http://www.town.tobetsu.hokkaido.jp/ko-ho/08-6/6-2-3.pdf
・当別町地域公共交通総合連携計画(素案)に関するパブリックコメントに対する意見および対応(※PDFファイル)
 http://www.town.tobetsu.hokkaido.jp/pdf/kikaku/taiou.pdf
・当別熱源スタンドで廃食用油の回収をします。(社長のブログ 20071005)
 http://shachonoblog.blog15.fc2.com/blog-date-20071005.html
・北海道運輸局、コミュニティーバス見学会を実施:Leveling valve:So-net blog
 http://u-ru2ftab.blog.so-net.ne.jp/2008-08-07
・北海道のバイオディーゼル燃料(※PDFファイル)
 http://www.hkd.meti.go.jp/hokne/ap08/bd.pdf


廃天ぷら油の回収促進策

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北海道当別町のコミュニティーバスを運営する「当別町地域公共交通活性化協議会」では、一般家庭からの使用済み天ぷら油回収量を増やすため、2008年11月から、天ぷら油の回収場所を拡大する計画です。

具体的には、

コミュニティーバス(※バス停に停車時)
・学校
・商店

での回収を計画。

同協議会では、町民からの廃天ぷら油回収を促進するため、

・11月〜12月に使用済み天ぷら油をバスに持参した町民に、天ぷら油500mlごとにバス利用券1枚(200円相当)を配布
廃天ぷら油回収事業に協力した学校に対し、50リットルあたり500円相当の図書券を贈呈(※期間は無期限)

といったキャンペーンを実施するとのことです[1]。

当別町での、自前でBDFを賄おうという試みが成功するか、今後の動向に注目したいです。


(参考)
・[1]北海道新聞2008年10月16日(木)朝刊26面(石狩)記事「廃天ぷら油 車内で回収 当別のバイオ燃料コミュニティーバス 来月から 学校や商店でも 持参の町民にバス券配布」


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