コンビニエンスストアによる
二酸化炭素排出削減の取り組み

コンビニエンスストア店舗の24時間営業に対して、省エネルギー・地球温暖化対策の点から批判が高まっていることを背景に、コンビニ企業各社が、温暖化ガスの一つであるCO₂（二酸化炭素）排出量削減への取り組みを開始しているとのことです。

コンビニ企業の一つ「ファミリーマート」は、新店舗の建設に、新工法「木造FP工法」による木造店舗を採用[2]。

ファミリーマートが採用した木造店舗の工法は、

・建築時の二酸化炭素排出量を、従来の鉄筋造りの約6割まで削減可能。
・建築コストを1店舗あたり200万円〜300万円ほど低減[1]。（※鋼材価格の高騰が背景）
・工事期間も短縮が可能。
・高断熱パネルの使用により、冷暖房の使用も低減され、営業時のCO₂排出量を年間約15％削減。

といった特徴があるそうです。

ファミリーマートでは、2008年9月以降に木造店舗の建設を本格的に展開して、5年以内で約1,000店の建設計画を立てているとのことです。

（参考）
・[1]北海道新聞2008年8月20日（水）朝刊11面記事「コンビニ照明にもLED　CO₂削減へ環境対策充実　店舗木造化の試みも」
・[2]ＣＯ２排出量を大幅に削減　「木造ＦＰ工法」をファミリーマートが導入（ニュースリリース 2008年 | FamilyMart）
　http://www.family.co.jp/company/news_releases/2008/080818_1.html
・ファミリーマートが木造店舗を出店へ、鉄骨造よりコストを低減 - ニュース - nikkei BPnet
　http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q3/581822/

コンビニ店舗のCO₂排出量を削減するため、消費電力が少ない「LED」（発光ダイオード）を、店舗内外の照明に採用する動きが出始めています。

コンビニエンスストア「ローソン」が2008年6月16日に発表したプレスリリース[1]によると、2009年3月以降に新規出店する店舗の店内照明・看板に、LEDを導入する方針とのこと。

ローソンが31店舗で行ってきた実証試験によると、LED採用により、電力消費量は従来使用してきた蛍光灯の約半分まで低減されているそうです。

さらに、LEDの特徴として照明部分が発熱しないことから、従来の蛍光灯使用では室内の温度調節に必要だった電力も削減でき、店舗全体の電力消費量は約7％削減。

これらの効果により、CO₂排出量は、1店舗あたり約5トン/年が見込まれるとのことです。

他のコンビニチェーンでは、「エーエム・ピーエム・ジャパン」が2008年8月18日、東京都内に、店舗内照明にLED照明を採用した第1号店（am/pm新宿野村ビル店）を開店したとのこと[2]。

さらに「サークルKサンクス」も、ポール看板へのLED照明の導入実験を、8月20日から横浜市内の店舗で開始しているそうです[3]。

（参考）
・北海道新聞2008年8月20日（水）朝刊11面記事「コンビニ照明にもLED　CO₂削減へ環境対策充実　店舗木造化の試みも」
・[1]LED照明導入拡大（ニュースリリース - ローソン）
　http://www.lawson.co.jp/company/news/1454.html
・ローソン、新規店舗の照明にLEDを採用
　http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/17/2462.html
・[2]日本初！店内に反射型 LED 照明を採用した店舗を出店（※PDFファイル）
　http://www.ampm.co.jp/company/news/08_08/03.pdf
・プレスリリース（※「サークルKサンクス」サイト内）
　http://www.circleksunkus.jp/company/press/index.html?year=2008&month=8
・[3]CO2の削減に向けて（※PDFファイル）
　http://www.circleksunkus.jp/data/up/file148aa3b589e04c.pdf
・3337 （株）サークルＫサンクス (サークルＫＳ)　NIKKEI NET マネー＆マーケット：株価サーチ - ニュース
　http://company.nikkei.co.jp/news/news.aspx?scode=3337&NewsItemID=20080829NRS0042&type=2

• 農林水産省がLEDを農業に活用する研究を推進予定