燃料電池車量産化への取り組み

高コストがネックな燃料電池車の、
量産化への取り組みが始まっています。

ホンダの燃料電池車「FCXクラリティ」

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7月から米国でのリース販売開始、日本国内でも今年(2008年)秋からリース予定という、ホンダの燃料電池車FCXクラリティ」。

FCXクラリティが発表されたのは、2007年11月に開催されたアメリカのモーターショー[1]で、今年から日本で生産が開始されたようです[2]。

このFCXクラリティの生産ラインは、栃木県の「四輪新機種センター」に新設されていますが、億以上の製造コストがかかっていた従来の燃料電池車と異なり、量産化を視野に入れてコストダウンが図られています。

例えば後ろタイヤ周辺のパーツ(燃料タンクやサスペンション)は、1まとまりのパーツとしてあらかじめ組上げておき、それを車体下部にネジ止めすることで取り付けが行われるなど、生産工程が効率化され、その工程数は半減されているとのこと。

また、水素燃料タンクの容量を2倍にして個数を1個に減らす等、部品点数は3割以上減。
燃料電池も、ホンダの子会社「ホンダエンジニアリング」が生産機械を独自に開発し、生産工程を自動化してコストを減らしているそうです。

しかし、未だ生産コストは1台数千万円と高額であるのが現状ですが、ホンダでは燃料電池車量産化への一歩、と位置付けているそうです。

ちなみに2008年秋から3年間で、日米合わせて200台のリース販売を目標としているとのこと。
(※旧型車は、2002年以来、日米合わせて35台をリースしたのみ。)

アメリカでのリース料金は1ヶ月600ドルで、今のところ女優や映画監督、実業家など5組の顧客がリース契約を結んでいるそうです[2]。


(参考)
・北海道新聞2008年6月24日朝刊
・Honda | テクノロジーストーリー | 第二話 クルマの「次の百年」(※ホンダのサイト内ページ)
 http://www.honda.co.jp/tech-story/html/story2/
・ホンダの燃料電池車『FCXクラリティ』:写真ギャラリーで紹介 | WIRED VISION(※内装の写真有り)
 http://wiredvision.jp/news/200711/2007111621.html
・[1]ホンダ、燃料電池車の新型「FCXクラリティ」を発表 燃費20%アップ - 日経トレンディネット
 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/news/20071116/1004518/
・[2]ホンダ、新型燃料電池車「FCXクラリティ」の米国向け第1号車を出荷 - 日経トレンディネット
 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/news/20080616/1015411/


トヨタの燃料電池車「トヨタFCHV-adv」

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トヨタは2008年6月上旬、新しい燃料電池車トヨタFCHV-adv(アドバンスド)」を開発し、年内には日本国内でリースを開始する予定とのこと。

この「トヨタFCHV-adv」は、燃料電池システムを一新し、低温での始動の安定性が向上。
摂氏マイナス30度以下の低温でも、始動・走行が可能とのことです。

また、回生ブレーキ等のシステムの改善により、燃費は従来より約25%向上。
水素燃料タンクも、容量・圧力を増強しているそうです。

それらの成果として、燃料電池車トヨタFCHV-adv」は、燃料(水素)が満タンでの走行距離は約830kmと、旧型車の倍以上に伸びているとのことです。
(※ホンダの燃料電池車FCXクラリティの航続距離は、約430km。)

ちなみにこのトヨタFCHV-advは、2008年7月に開催される「北海道洞爺湖サミット」で、国際メディアセンター内「環境ショーケース」に、市場者として1台提供される予定とのこと。


(参考)
・北海道新聞2008年6月24日朝刊
・トヨタ自動車、新型燃料電池ハイブリッド車「トヨタFCHV-adv」を開発(トヨタ自動車のニュースリリース)
 http://www.toyota.co.jp/jp/news/08/Jun/nt08_040.html
・トヨタ『FCHV-adv』と、各社の水素燃料電池車プロジェクト | WIRED VISION
 http://wiredvision.jp/news/200806/2008061120.html
・トヨタ、新型燃料電池ハイブリッド車「トヨタFCHV-adv」を開発 | ライフ | マイコミジャーナル
 http://journal.mycom.co.jp/news/2008/06/06/022/index.html


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