更年期障害

更年期障害と自律神経失調症、
男性・若者の更年期障害、
子供と更年期障害の関係などのメモ。


更年期障害と自律神経失調症の違い

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更年期障害と自律神経失調症は、症状がかなり似る部分があるものの、全く同じ症状を指すものではないそうです。
  • 更年期障害
    女性が閉経する時期(50歳台、また51歳直前とも言われている)の前後10年間で、女性ホルモンの分泌量が低下することで起こる、自律神経失調症状態を指す。
  • 自律神経失調症
    • 心臓などに指令を出す神経
    • 発汗を制御する神経
    のように、能動的にコントロールできない神経のことを「自律神経」と呼ぶ。
    これは身体のホルモンバランスを整え、緊張状態と弛緩状態のバランスをとる役目をしている。
    この自律神経の中枢は、脳の視床下部と呼ばれる部分にあり、
    • ストレス
    • 環境の変化
    等により、その機能に異常が生じる場合がある。
    このときに
    • 発汗の異常
    • 冷え性
    • 動悸
    • 頭痛
    • 疲労感やうつ状態
    等の症状(不定愁訴)が起こり、この場合を自律神経失調症と呼ぶ。

ただし、視床下部は女性ホルモンの分泌にも関係しているため、更年期障害で女性ホルモンの分泌が低下している場合は、自律神経にも異常をきたしていることから、自律神経失調症に良く似た症状を呈するようです。
(私(管理人)がウェブで情報を見て回った限りでは、両者を明確に区別する基準を、見つけることはできませんでした。)

ただ基本的には、

  • ホルモン系の症状
  • 自律神経の症状
のいずれが強いかが、両者を区別する基準のひとつである、とのことです。

一応私が調べた範囲では、

  • 自律神経失調症:身体的な症状が強い
  • うつ病:精神的な症状が強い
    (※うつ病も、更年期障害や自律神経失調症に類似する面が多い)
  • 更年期障害:身体面・精神面の両方に症状が現れる
という印象でした。

しかし当然、明確に症状の判断をするためには、やはり専門医師の判断を仰ぐ必要があります。
ただし、専門家である医師においても両者の明確な区別は難しい、との話も散見されます。

(参考)

  • 更年期障害と自律神経失調症の違い - 教えて!goo
    http://oshiete1.goo.ne.jp/qa166592.html
  • テーマ:うつ病
    http://8761234.jp/medical/kenkou.kouwa.s/fm21.redio/newpage6.htm
  • 更年期障害治療 - clinic HYGEIA(クリニックハイジー ア)
    http://www.clinic-hygeia.jp/embarrasses/02.html
  • レディースケアネット - B-Wiki - 更年期障害
    http://www.ladiescare.jp/modules/bwiki/index.php?%B9%B9%C7%AF%B4%FC%BE%E3%B3%B2
  • ホメオスタシス:ストレス:うつ病の症状克服に椎名雄一心理相談室
    http://dreambox.sunnyday.jp/stress/
  • 更年期障害 - 教えて!goo
    http://oshiete1.goo.ne.jp/qa365002.html
  • セルフメディケーション〜更年期障害
    http://www.drug39.co.jp/sm_kounenki.html

男性の「更年期障害様症状」

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更年期障害は女性特有の症状と思われていますが、男性にも似た症状(更年期障害様症状)が起こる場合があるそうです。
例えば漫画家のはらたいら氏は、自身の体験を記した書籍「はらたいらのジタバタ男の更年期」を発表されています。

ただ、まず女性の更年期障害では、

  • 女性ホルモンエストロゲン)の分泌が減少することにより起こる
という明確な説明がされています。
(※環境の変化によるストレスも、更年期障害を後押しする一因と言われている)

いっぽう男性の更年期障害様症状では、女性の場合と同様に

  • 自律神経失調症に良く似た症状(不定愁訴など)
  • 勃起不全(ED)のような生殖器症状(※女性の場合は生理不順)
を生じるものの、
  • 中年期うつ病のことであって、女性の更年期障害のように、ホルモンバランスの崩れで起こるものではない[1]
  • 30歳前後から男性ホルモンテストステロン)の分泌が減少することで起こる症状。
    女性のエストロゲンの減少に比べると、男性のテストステロン減少の度合いは緩やかなため、女性の更年期障害のように問題になりにくい[2]
といった見方があります。

また、社会的なストレスも、原因の一つとなるようです。

そのため男性の更年期障害様症状については、原因などの明確な判断は、まだはっきりとしていない模様です。

(参考)


更年期障害になったら

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専門家(婦人科医やカウンセラー等)による更年期障害への対策には、下記のようなものがあるとのこと。
  • ホルモン補充療法
    更年期を迎えて急激に減少した女性ホルモンを、内服薬で補い、その症状をやわらげる。
    ただし、
    • 糖尿病
    • 心筋梗塞
    • 子宮筋腫
    等の病気がある場合は、女性ホルモンの補充によってそれらを悪化させてしまう可能性があるので、専門医の処方が必須。
  • カウンセリング
    精神的な症状(無気力、イライラなど)が強い場合は、心療内科精神科により、精神安定剤や抗うつ剤などを処方してもらい、それらを服用することで改善される可能性がある。

また、更年期障害の症状を軽くするために、個人的・日常的にできる取り組みとして、例えば下記のような事柄が提案されています。

  • 規則正しい生活
    • 食事の栄養バランス
    • 適度な運動
    が、症状を軽くするとのこと。
  • 禁煙
    喫煙は女性ホルモンのエストロゲンを減少させるので、非喫煙者に比べると喫煙者は、更年期障害が起こるのが1年以上早まるそうです。
  • カルシウムを取る:
    更年期ではホルモンバランスが崩れるため、骨粗しょう症などを起こしやすいので、
    • カルシウム
    • ビタミンE
    を摂るべきとのことです。
  • 動物性脂肪を控える:
    更年期ではホルモンバランスの崩れにより、コレステロールが増加し動脈硬化を起こしやすくなるので、その原因となる動物性脂肪を避けたほうがよいとのこと。
  • 生きがいを探す:
    精神的ストレスが症状を悪化させるので、趣味や仕事、ボランティアといった打ち込めるものがあると、症状を改善できる可能性があるそうです。
  • 大豆を摂る
    大豆の「イソフラボン」は「フィトエストロゲン」(植物女性ホルモン)と呼ばれるぐらい、その構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ているとのことです。

(参考)

  • [eSampo]health care 女性の悩み 女性のからだ 更年期障害(3)
    http://www.esampo.com/health/wc/menopausal/index3.htm
  • セルフメディケーション〜更年期障害
    http://www.drug39.co.jp/sm_kounenki.html

子供と更年期障害

女性が50代になって
  • 卵巣の機能の低下
  • 女性ホルモン(主にエストロゲン)の分泌の減少
を起こす、一般的には閉経前後の約10年間が「更年期」。

つまり、出産が(できる状態から)できなくなる状態へと移行する期間であり、この期間に(主に女性ホルモンの分泌減少により)生じる身体的・精神的症状が、「更年期障害」と呼ばれるものです。

また、上記のホルモン分泌のバランスの乱れの他に、環境変化(それまで面倒を見てきた子供の独立など)によるストレスも、更年期障害の原因になるそうです。

このように

  • 子供を生む機能
  • 環境の変化
という2つの面で、「更年期障害」と「子供」の関わりは、決して浅く無いようです。

(参考)

  • 大協薬品工業株式会社〜お役立ち!健康マメ知識〜
    http://www.taikyo.co.jp/health/info10.html
  • 更年期障害-気になる病気 e治験ドットコム-
    http://www.e-chiken.com/shikkan/kounen.htm
  • 二階 更年期障害(「愛生会」内)
    http://www.aiseikai.or.jp/documents/inhalt/information/st2/kounenki.htm
  • 更年期障害(「楠原レディースクリニック」内)
    http://www.kusuhara.gr.jp/menopause.html
  • 更年期障害(「女性の広場」内)
    http://www.nagara.com/women/climact.html
  • [eSampo]health care 女性の悩み 女性のからだ 更年期障害(1)
    http://www.esampo.com/health/wc/menopausal/

若者の更年期障害

更年期障害は、本来は女性が閉経を迎える時期の前後5年ずつ、計10年間に起こる症状であり、40代後半〜50代前半が一般的に該当する年代とされています。

しかし最近では、30歳前後(早い場合は20)から女性ホルモン(エストロゲン)の分泌バランスが崩れ、それに伴い

  • 閉経
  • 不定愁訴
等の更年期障害を生じるケースが増えているとのこと。

このような若者に起こる更年期障害の場合は、

  • ストレス
  • 無理なダイエット(栄養を十分摂らない等)
  • 疾病
が、原因となっているようです。

(参考)

  • 更年期障害 - 教えて!goo
    http://oshiete1.goo.ne.jp/qa365002.html
  • 更年期障害について - 教えて!goo
    http://oshiete1.goo.ne.jp/qa557647.html
  • セルフメディケーション〜更年期障害
    http://www.drug39.co.jp/sm_kounenki.html

管理人のつぶやき

今回調べた限りでは、更年期障害の原因は
  • 女性ホルモンの不足が先か?
  • 自律神経(脳の視床下部)の失調が先か?
と、あたかも「鶏が先か卵が先か」であり、この両者に密接な関係があることが、原因を明確に判断できない大きな要因になっていると思われます。

しかしその一方で、自分で日常的に出来る対処法は、殆どが健康を保つためのごく一般的な事柄であり、際立って特殊なことは一つも無いのが意外でした。

逆に考えると、近代化が進んで身体を使うことが減ったことにより、「当たり前のこと」が日常生活で如何に崩れてしまっているか、ということなのかもしれません。

(2019/1/6記述)


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