アロマセラピー
アロマセラピーの主な使用例・使用器具、効果、
アロマセラピーで使われる
精油(エッセンシャルオイル)等のメモ。
20世紀に、フランスの科学者であるルネ・モーリス・ガットフォセ氏が、自身の火傷治療にラベンダー精油が有効だった経験をきっかけとして、精油の医療方面での活用について研究を行い、アロマテラピー(Aromatherapy)という造語を作ったとのこと。
(※フランス語で「アロマ」は芳香、「テラピー」は療法を意味)
この「Aromatherapy」を英語で読むと、「アロマセラピー」と発音されるとのことです。
身近なアロマセラピーでは、お香やフレグランス、アロマキャンドルといったものが一般的で、これらを用いて生活の中に自然の香りを取り入れることによって、ストレスの解消や心身のリラックスを図ることは、広義のアロマセラピーに入るそうです。
(参考)
- 芳香浴:
精油を布に染み込ませたり、お湯に溶かして、その香りを吸入する。
また、アロマポットや、アロマキャンドルなどを使い、部屋に香りを満たす方法や、無水エタノールや精製水と精油を、特定の順番で混ぜたものを身体にスプレーする方法もある。 - オイルマッサージ:
精油(エッセンシャルオイル)を他のキャリアオイルで薄めてマッサージオイルを作り、身体をマッサージしつつ、皮膚から精油の有効成分を浸透させる。 - 内服:
アロマセラピーの本場であるヨーロッパでは、専門カウンセラーの処方で内服を行うことがあるとのこと。
ただし、日本では現在のところ、ほとんど行われていない方法だそうです。 - 入浴:
ぬるめの湯を入れた湯船に、精油(エッセンシャルオイル)を5〜6滴落とし、芳香浴と皮膚からの有効成分の吸収を、同時に行う方法。 - 湿布:
洗面器にお湯(または水)と精油を入れ、それに浸したタオルを軽く絞り、皮膚に当てることで、精油の有効成分を直接皮膚から吸収させる。 - 基礎化粧品に精油を使用する。
また、アロマセラピーで使用される具体的な器具・道具には、例えば次のようなものがあるとのことです。
- ガラス製ビーカー:
アロマセラピーのトリートメントで使うキャリアオイルや、香水や化粧水を作るときに使うアルコールなどを計量する際に用います。 - 遮光性ガラスビン:
紫外線がカットされ、またガラスは精油に対して変質しにくいので、キャリアオイルや精油(エッセンシャルオイル)を保存するのに適しています。 - ガラス棒:
精油(エッセンシャルオイル)と、水やアルコールを混ぜるときに使用します。 - ピペット、スポイト:
精油を使った香水を作る際など、アルコールや水を少量(例えば1mlや2ml)量りとるのに使います。
ただし変質しやすいゴム部分や、細くて内部を洗いにくい部分があるので、キャリアオイルやエッセンシャルオイルの計量は避けたほうが良いとのことです。 - メスシリンダー:
0.1ml単位や0.2ml単位といった、ごく少量の計量を行うことができます。 - 乳棒、乳鉢:
硬いハーブの種や実、樹脂などを砕いたり、カオリンを練り混ぜてパックを作るときなどに使用します。
(参考)
- アロマセラピー - Wikipedia
- おうちでアロマを楽しもう! ホームケアに必要な器具類 - [アロマテラピー]All About
http://allabout.co.jp/fashion/aromatherapy/closeup/CU20020220/index.htm
この、キャンドルの炎が持つ1/fゆらぎを用いた、癒しを得るための行為が「ライトテラピー」。
アロマセラピーの方法の一つ・アロマキャンドルでは、ライトテラピーで用いるキャンドルに、アロマセラピーで使う精油(エッセンシャルオイル)を配合することで、ライトセラピーとアロマセラピー双方の効果(炎の揺らぎと精油の香りによる癒し)が得られるとのことです。
ただし、1/fゆらぎの発生するメカニズムや、人に与える効果については、科学的にはまだ研究途上の段階だそうです。
(参考)
- 【アロマキャンドル】オーストラリア生まれの植物100%アロマキャンドル Jaye Niemi
http://www.alione.net/candle.htm - キャンドルの効果 -TUKTUK-
http://www.tuk2.com/zakka/candle-iyashi.htm - 1/fゆらぎ - Wikipedia
そして、そのそれぞれが独自の認定基準やカリキュラムにより、アロマセラピーの専門家である「アロマセラピスト」の資格を認定しているとのことです。
ただし、受講者の希望に応じて複数の資格をステップアップしていく場合(初級資格からインストラクター資格、トリートメント資格など)や、アロマの知識とトリートメント実技を統合した内容の資格といったように、アロマセラピストの資格の内容も、各々の協会によって、様々なものが存在しているそうです。
そのため、アロマセラピストになるために学び、資格をとろうと考える場合は、アロマセラピーの各協会と、その各々が認定する資格の内容について、(自身が目指すものと合致するかどうか)事前によく調べることが必要と思われます。
(アロマセラピーの本場であるヨーロッパで、資格を取るという選択肢もあるそうです。)
ただ現状では、アロマセラピストの資格はあくまで民間組織が認定しているものであり、そのため極端な考え方をすると、資格を持っていなくても「アロマセラピスト」を名乗ることは可能である、とのこと。
(参考)
- アロマセラピストになるには? - 教えて!goo
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa155784.html - アロマテラピストになるには… - 教えて!goo
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa786991.html - アロマテラピー資格・協会について/アロマのスクールバンビーナ
http://www.bambina.co.jp/aromacordinator/
精神的に病院にかかる必要がある状態(うつ病など)では、もちろん医師による診断・治療が必須ですが、アロマセラピーがその補助の一つとなる(今の精神状態を楽にする)可能性はあるようです。
また、アロマセラピーの中でもアロママッサージの場合は、マッサージを施す施術者が身体に触れることで、精神的な好影響(癒し)が及ぶことがあるとのことです。
(参考)
- アロマで癒したい 拒食・過食嘔吐 - 教えて!goo
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1650367.html - アロマセラピー - Wikipedia
その精油には、非常に多くの種類があり、それらは次の4種に分類されるそうです[1]。
(※挙げられている精油はごく一例)
- ハーブ系:
ラベンダー、ミントなど - 樹木系(天然樹脂系):
ジュニパー、パインなど - オリエンタル系:
サンダルウッド、イランイランなど - 花精油系:
ローズ、ジャスミン、ネロリなど
次は、精油(エッセンシャルオイル)を採取できる植物と、その部位の一例[2]。
- 花・蕾:
バラ、ジャスミン、オレンジ(ネロリ)、カモミール、イランイラン - 葉:
オレンジ(ペチグレン)、ゼラニウム(ニオイテンジクアオイ)、ユーカリ、ティートリー - 果皮:
オレンジ、レモン、ライム、ベルガモットなどの柑橘類 - 果実・種子:
コショウなど多くのスパイス類、バニラ - 樹木・樹皮:
ビャクダン(白檀、サンダルウッド)、マツ、ヒノキ、シナモン - 樹脂:
フランキンセンス(乳香、オリバナム)、ミルラ(没薬) - 根・根茎:
ベチバー、アヤメ(イリス) - 全草:
ラベンダー、バジル、ローズマリー、ミントなどハーブ全般
(※例えばオレンジのように、花、葉、果実から異なる精油を採ることができる植物も存在する)
最後に、精油には人間の身体にプラスの作用があるとされており、ごく一例として、下記のような精油の種類と効果が紹介されています[3][4]。
- 生体組織へ直接働きかける:
- ローマン・カモミール:(筋肉などの)鎮痙作用
- ローズマリー:血行促進作用、鎮痛、筋緊張の緩和
- ラベンダー:止血作用、血圧低下、鎮静、緩下(お腹が緩くなる)
- 身体の防御システムを助ける:
- ティートリー:抗菌作用
- フランキンセンス:免疫強化作用
- ユーカリ:去痰作用(痰を外に出しやすくする)、感染症の症状の緩和
- レモン:解毒、免疫系・肝臓への刺激
- カモミール:鎮静、緩下、抗アレルギー
- 代謝を助ける:
- ジュニパー:利尿作用
- グレープフルーツ:リンパ系刺激作用
- 心身のバランスを整える:
- クラリセージ:エストロゲン様作用(エストロゲンは女性ホルモンで、不足すると更年期障害の原因となる)
- ペパーミント:三半規管の調整作用、鎮痛、健胃(胃の機能を促進する)、消炎(炎症を抑える)
- ネロリ:抗不安作用
- ヴェティヴァー:ホルモンの調節、腺と神経系への刺激
- ローズ:女性ホルモンの調整
(参考)
- [1]アロマオイル - Wikipedia
- [2]精油 - Wikipedia
- [3]アロマセラピー - Wikipedia
- [4]アロマテラピー(メンタルケア)の豆知識 【バイタルなび】
http://www.vitalnavi.com/vnd/p/70/_.aspx
一方で本ページの「アロマセラピー」は、外側からの芳香によって人間の心身に良い影響を与える、というものであり、臭い・香りと心身のコンディションの間で、ちょうど逆のアプローチとなっているのが、非常に興味深いです。
現状でその全てが西洋医学的に解明されているわけでは無い、とは思いますが、臭い・香りと自分自身というものの間には、想像以上に深い関係性があるのかもしれません。
(2019/1/4記述)