バイオ燃料企業が作る「北海道産なたね油」

北海道のBDF製造企業「エコERC」が、
道産菜種を100%使用した天ぷら油
「北海道産なたね油」を商品化しています。

道産菜種で作った天ぷら油「北海道産なたね油」

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北海道で、菜種を用いたBDF(バイオディーゼル燃料)の製造・販売を手がける企業「エコERC(エルク)」」[3]が、道産菜種100%原料に用いた天ぷら油「北海道産なたね油[4]を商品化したとのこと[1][2]

この「北海道産なたね油」の特徴は、

  • 原料の菜種:帯広や更別村などで収穫したもの。
    (精油は、エコERCの工場(十勝管内豊頃町)で実施)
  • リン脂質(油の泡立ちの原因となる)を除去しており、天ぷらがからっとあがる。
    また、油が劣化しにくい。
  • 販売ショップ:十勝管内の「道の駅さらべつ」等5店舗
    (コープさっぽろでも取扱い予定)
    ※エコERCのサイト[4]からも、ネット通販購入が可能になっています。
  • 価格:815g入りが1,200円、1,650g入りが1,800

となっています。

新聞記事[1]では、エコERCの

  • 「道産菜種油の普及は食料自給率の向上にもつながる」

とのコメントが掲載されています。
(日本国内で使用されている菜種油は、現在その大部分が、カナダ等海外産の遺伝子組み替え菜種で作られたものとのこと[1][4]。)

またエコERCでは、この「北海道産なたね油」を使った飲食店や家庭から、使用後の油を回収して、BDFに再利用する取り組みも行なうとのことです。


日本で使われている菜種油の大部分が、海外産の遺伝子組み替え菜種を原料に用いているというのは、正直驚きました。
(日本は遺伝子組み替え作物には厳しい見方をしている、と思っていたので)

まあ遺伝子組み替え作物の是非はともかくとして、国内の食糧自給率向上という意味では、この「北海道産なたね油」のような、地元産の農作物を用いた製品が増えることは、重要だと思います。
(一方消費者側にも、国内産を選択する姿勢が求められると思われますが)

加えて「北海道産なたね油」は、バイオ燃料の製造・販売を手がける企業が開発した商品という点も、非常に興味深く感じられます。



参考資料

[1]道産菜種で天ぷら油 帯広・エコERC 20日発売
(北海道新聞2009年8月12日(水)朝刊11面記事)
[2]道産菜種で天ぷら油 帯広・エコERCが20日発売−北海道新聞[経済]
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/182303_all.html
[3]株式会社エコERC
http://www.ecoerc.com/
[4]株式会社エコERC 北海道産なたね油
http://www.ecoerc.com/oil/oil.html
[5]更別村の道の駅〜さらべつ
http://www.hokkaido-michinoeki.jp/data/64/each.htm


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